骨盤の傾きについて ~Part 2~
こんにちは、上板橋かまた鍼灸接骨院です。
前回より、骨盤の傾きについてPart1~Part4に分けてお話ししております。
今回はPart2として骨盤の前傾が原因で起こる疾患や症状についてお話しいたします。
骨盤前傾が引き起こす可能性のある主な疾患や症状
骨盤の前傾は、現代人に非常に多く見られる姿勢の問題の一つです。骨盤が通常の位置から前方に傾いてしまうことで、さまざまな身体的不調を引き起こす可能性があります。
1. 腰痛(反り腰)
骨盤が前傾すると、腰椎(腰の骨)が過度に反る「反り腰」状態になります。この反り腰が続くと、腰椎への負担が大きくなり、慢性的な腰痛を引き起こしやすくなります。また、椎間板への圧力が増すため、椎間板ヘルニアなどのリスクも高まる可能性があります。
2. 股関節痛や膝痛
骨盤前傾により、股関節周りの筋肉や腱が緊張しやすくなります。この結果、股関節にかかる負担が増し、痛みや不快感を感じることがあります。また、骨盤が前に傾くことで、足の動きが不自然になり、膝にも余計な負荷がかかりやすく、膝痛の原因にもなります。
3. 姿勢不良による肩こり・首こり
骨盤前傾は、体全体の姿勢バランスを崩す原因になります。特に骨盤が前方に傾くことで、上半身が前に引っ張られ、肩や首の筋肉に余計な力がかかります。これが肩こりや首こりを引き起こし、さらにひどい場合は頭痛を伴うこともあります。
4. 下肢の疲労やしびれ
骨盤前傾により、下半身の筋肉のバランスが崩れると、太ももの前側(大腿四頭筋)やふくらはぎに負担が集中します。この状態が長く続くと、下肢に疲労がたまりやすくなり、しびれや痛みを感じることがあります。特に、筋肉が過緊張状態にある場合、血流が悪くなり、冷えやむくみも生じやすくなります。
5. 呼吸が浅くなる
骨盤前傾は胸郭の動きにも影響を与えます。骨盤が前に傾くと、胸椎(背中の骨)が前屈し、肺や横隔膜が十分に広がらなくなることがあります。このため、深い呼吸がしづらくなり、結果として呼吸が浅くなることがあります。浅い呼吸が続くと、酸素不足により疲れやすくなり、集中力の低下やストレスの増加を招くこともあります。
6. 骨盤内臓器への影響
骨盤前傾によって、骨盤内の臓器(特に腸や膀胱など)が圧迫されやすくなります。その結果、消化不良や便秘、さらには尿漏れなどの問題を引き起こすこともあります。これらの症状は、骨盤前傾による姿勢の崩れが原因の一つとなる可能性があり、早めの対策が必要です。
骨盤の前傾は、さまざまな症状や疾患の原因となることがあります。長時間同じ姿勢を続けないように心がけたり、適度な運動やストレッチで筋肉のバランスを整えることが大切です。
次回、骨盤の後傾が原因で起こる主な疾患や症状についてお話します。